日常から介護まで総合入浴情報サイト

お〜風〜呂.info

日常から介護まで
総合入浴情報サイト

CARE介護関連
浴説
2024 11.01
足浴研究最新情報 後編~『入浴福祉新聞 第110号』より~
 従事者向け

『入浴福祉新聞 第110号』(平成21(2009)年10月1日発行)より

過去の入浴福祉新聞に掲載された記事をご紹介します。

発行当時の入浴や福祉等の状況を少しでもお届けできたら幸いです。

 

足浴研究最新情報

 

医療機関でも、全身浴の可否は主治医の許可が必要なためか、よく眠れないと訴える入院患者への睡眠援助として、医療機関の看護師は、足浴をして差し上げることがあります。

この足浴の効果について、看護系の専門誌や学会で報告をする看護師が多く、今年の8月に横浜で開催された「第35回日本看護研究学会」でも、何点か注目すべき発表がされました。以下、簡単に内容を紹介しましょう。

足浴で脚の不快感解消

日本赤十字九州国際看護大学看護学部の姫野稔子さんら4名は、「在宅高齢者の介護予防に向けたフットケアの効果の検討」を報告されました。

デイサービス利用者11名の協力を得て、事前に足の状態や歩行機能などを調査した後、週1~2回計10回の足部のヤスリがけや足浴、マッサージや足部運動などの総合的なフットケアを実施したそうです。

その結果、活動性が向上して、転倒不安感も軽減、足のしびれ…冷え…むくみ…つり…倦怠感などが消失したり軽減し、下肢血流量や酸素供給量が増加して、足の皮膚表面温度も高くなりました。

さらに、足の角質が除去された事で、感覚が呼び戻されたり、開眼片足立ちの保持時間が長くなり、歩行速度も改善され、ほとんどの高齢者の歩行機能が総合的に向上したそうです。

 

冷え性に温冷足浴

北海道大学医学部保健学科の中田麻里さんら3名は、「冷え性者への足部後交代浴の有効性の検討」という斬新な研究成果を披露しています。

平均22歳の冷え性の女性12名が被験者となり、40℃の温水と15℃の冷水を、交互に使う交代足浴を実施したところ、温水4分~冷水1分を4回繰り返し、最後に温水4分の仕上げをする方法が、足部や下肢全体の保温効果が著しくなり、全身の温度感覚や快適さが優位だったとのことです。

訪問入浴介護でも、全身浴が難しい場合、足浴をして差し上げるケースが多いようです。足浴の効果は近年、さまざまな角度から検討が行われ、安全・安心・快適な温熱ケアとして注目されていますので、ぜひ足浴のテクニックも極めて訪問されることを期待しています。

 

 

 

 

※発行当時の原稿をそのまま掲載しております。何卒ご了承の程お願い申し上げます。

日常から介護まで 総合入浴情報サイト お風呂インフォ

いいね!
ツイート

    お名前
    メールアドレス